安心住宅みらいえ

「担い手を誰にするのか」など インスペクションで論点頻出~年内にも取りまとめ予定~

住宅新報 2016年9月20日号

国土交通省は9月13日、第27回の社会資本整備審議会産業分科会不動産部会を開いた。審議されたのは、主にインスペクションに関わる事項。先頃公布された改正宅地建物取引業法の施行に向け、中古住宅流通の活性化に向けて、鍵となる案件だ。

検討されたのは主に3つの論点。「インスペクション(調査)を誰が行うのか」「調査範囲をどこまでにするか」「改正法を踏まえた標準媒介契約約款の見直し」について。部会長である東京大学の中田裕康教授を中心に進められた審議では、各委員からさまざまな意見や疑問点が出た。この案件の奥深さが、浮き彫りとなった感もある。

調査を誰に担うのかという点に関して、建築士、建築施工管理技士あるいは宅地建物取引士という選択肢が考えられてきた。国会の審議によれば専門性、業務遂行の制度上の確保、更に必要な人員の確保といった点から、建築士に一定の講習を修了させるとしていた。これに対して、ある委員からは「調査のほとんどを目視で済ませられるのであれば、宅建士でも十分。また制度を普及させるという点から見ても選択肢のあるほうが望ましい」との声も出た。

これに対しては「やはり現象面の瑕疵を目視して、そこから原因までを探り出せる専門性が実際には必要とされるであろう」という実務面からの意見も聞こえ、また宅建士にまかせることで、調査に関して、はたして十分な第三者性が保てるのかという疑問も一部から上がった。

今回、国交省は検査結果報告書の見本を参考資料として、提出。住宅部位における劣化事象で有無のほかに「確認できなかった」という項目があり、ある委員から「すべて確認できなかったという場合もある?」と、思わず苦笑を誘う一幕も。一言でも所見を書き込める欄がほしい、という意見も出た。しかし、「実際に屋根裏や床下など、今の住宅では確認できないということに十分な理解を」と現場筋からの言葉も聞かれた。

建築施工管理技士については、建築士と異なり、資格自体が法制度化されていないため、慎重論もある。

また今回中古マンションについての資料などが少なく、これに関して審議を深められなかったという意見もあり、次回からはそうした視点からの議論も深められる模様。

更に「インスペクションを実施したあとの売値は、果たして現実的か。住宅の建物価値が20年でゼロになる現状では、やはり解体して更地というほうが安く上がる」という根本的な疑問も上がる。媒介契約時に宅建業者がインスペクション業者をあっせんする、という措置内容についても「あっせん」という言葉を曖昧とし、その具体化を求める声も上がった。

最後に論点の多い課題であることを確認しつつ、一部来春の施行に向け、年内には審議を取りまとめる予定。

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