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16年首都圏マンション販売戸数 中古が新築を逆転 消費者ニーズに変化!?

住宅新報 2017年2月14日号

中古が新築を上回る。近い将来、そういう日が来ると業界内では言われていたが、2016年、ついにその日が来た。16年に首都圏で販売された新築マンション戸数を中古マンションの成約件数が上回った。中古流通市場活性化が官民そろっての宿願となっていたここ数年。それに比べ価格が高騰し、一般消費者が手を出しづらくなったことから供給側も模様眺めとなっていた新築マンション。果たして、この傾向は常態化するのだろうか。

業界に衝撃

16年の首都圏中古マンションの成約件数は3万7189件(前年比6.9%増、東日本不動産流通機構調べ・以下中古マンションについては同)。一方、16年1年間に供給された新築分譲マンションは3万5772戸(同11.6%減、不動産経済研究所調べ・以下新築マンションについては同)。中古マンションが新築マンションを1417戸上回った。業界に衝撃が走った。

なぜ、中古が新築を上回ったのか。まず、中古に対する消費者の意識変革が理由に挙げられるのではないか。「新築マンションのモデルルームに来場される人に聞くと、リノベーション済みの中古マンションも候補にされていて、駅近だと中古を選択する人も多い」(大手不動産仲介会社営業マン)。若い世代を中心に、中古でも自分なりのカスタマイズをしたり、リノベーションのメニューを選んだりすることで、個性ある住まいを手に入れている。むしろ画一化された新築マンションでは、魅力が乏しくなっている現状もある。

もう一つの理由は、新築分譲マンションの価格高騰による敬遠だ。地価や建設費の高騰で、16年の新築マンション平均価格は5490万円(同0.5%下落)。価格が割高な東京都区部の供給が落ち込んだことで、昨年に比べ価格はやや下落しているが、一般サラリーマンの平均年収420万円(15年国税庁民間給与実態統計調査より)の13倍を超しており、5000万円を超す物件価格では手が出ない。

これに対し、中古マンションの平均価格は、3049万円(同5.4%上昇)。平均年収の8倍以内であり、日銀のマイナス金利政策による住宅ローンの低金利をうまく利用すれば、若年層でも手が出る価格帯だ。これに加え、前記したように今の若い層では「新築礼賛」「中古アレルギー」といった、50~70代が持っている固定観念はなくなっており、今後も堅調な動きを見せていきそうだ。

ただ、中古マンションの価格は4年連続上昇しており、3000万円台となるのは94年以来22年ぶり。成約数が今後まだ伸びると、需要と供給のバランスから価格の上昇は避けられなくなる。中古人気も先行きやや不安ではある。

新築巻き返しの鍵は

新築マンションの先行きは厳しい。本社が不動産会社経営者に聞いたアンケートでも、17年のマンション市場の売れ行きは、「前年よりも悪化する」と回答した割合は3分の1弱を占めた。その前年の調査では、「悪化」が15%だったことを考えると、多くの経営者が新築マンション市況を厳しく捉えている。

こうした中、各社は様々な工夫を施している。東急リバブルは、昨年末「ルジェンテ向ヶ丘遊園」というファミリー向けの全戸3LDKマンションを販売したが、1フロアに5戸を配置し、すべて南西向きで内廊下というゴージャス感を出した。部屋の間取りも、3LDKによくある「田の字」型ではなく、リビングを中心としたワイドスパンとし、廊下を短くすることで、部屋が広く感じられる造りにするなど、消費者目線を重視したマンションになっている。価格も、最多価格帯で5000万円を切る価格となっており、首都圏平均より安く、多くのモデルルーム来場者があったという。顧客のニーズを的確につかんでいくスキルが一層問われていく。

懸念材料は米国?

ただ、気になるのが米国のトランプ政権だ。大統領令を乱発し、物議を醸しているが、一方で法人税引き下げなどをぶちあげるなど経済政策重視、「米国ファースト」の方針を貫いている。積極財政論者で、「ドル高是正」のスタンスをとるトランプ政権下では、「長期金利の引き上げが年数回行われる」(生保関係者)と見られており、日銀もマイナス金利・ゼロ金利政策を続けられるのか、先行き不透明だ。

もし、住宅ローン金利が上昇した場合、苦境に立たされている新築マンションだけでなく、中古マンションの販売にも影響が出てくる可能性がある。あるいは、「ローン金利の低下で賃貸から売買へと向かっている顧客の流れが、再び賃貸に向かう可能性もある」(ハウスドゥ安藤正弘社長)。内外様々な動きに目を配っていく、17年は難しい年になりそうだ。

 

 

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