安心住宅みらいえ

国交省概算要求 ・税制改正要望 既存住宅流通で新規事業 住宅瑕疵情報インフラ整備など

住宅新報 2017年9月5日号

国土交通省は8月31日、18年度予算概算要求を財務省に提出した。概算要求の規模は、前年比1.16倍の6兆6944億円。
リニア関連の予算以外については、ほぼ前年並みの概算要求となった。既存住宅流通活性化、空き家対策、不動産情報インフラの整備、不動産市場の環境整備などで新規事業の要求が見られる。また、税制改正要望では新たに買取再販事業者が既存住宅を取得した場合に従来の建物だけではなく、敷地にも取得税減額を拡充することを要求。更に「都市のスポンジ化」対策に向けた特例措置の創設が注目される。

既存住宅流通とリフォーム市場の活性化では新規事業として「住宅瑕疵に関する情報インフラ整備事業」に2.2億円を要求。民間保険会社などの持つ具体的な住宅瑕疵に関する情報や事故情報、既存住宅の履歴情報などを集約して一元化していくとともに、それらを基にして横断的な分析を行う。これにより再発防止策などを考案しながら、売り手のみならず、消費者にもこうした情報が行き届くよう努める。こうして既存住宅の適切な維持管理やインスペクションを促進、既存住宅ストックの品質向上につなげる。

新規ではもう1つ、既存住宅の適切な評価へ流通・金融も含めた一体的な仕組みを開発する「住宅流通循環促進事業」に4500万円を予算要求。従来からの「長期優良住宅化リフォーム推進事業」には45億円(前年比1.1倍)、住宅ストック維持・向上促進事業には13億円(同1.33倍)となった。

空き家対策の担い手強化 地籍整備にICT活用

空き家対策では、従来からの空き家対策総合支援事業に43億円(同1.87倍)のほか、新たに「空き家対策の担い手強化・連携モデル事業」として5億円の予算を望む。

空き家に関する総合的な相談に対応できる専門家の育成、建築・金融などの専門家と連携したプラットフォーム構築を図る。空き家の発生抑制など、解決に向けたモデル的な取り組みを支援する。

不動産情報インフラの整備では、地籍整備の一層の推進に向けて、新規としてICT活用による環境整備事業に1.28億円を要求する。地籍整備を早急に実施する必要のある都市部で、ICT等の新技術を活用。また、ドローンやモービルマッピングシステムなどの最新の測量技術を地籍調査で活用するために必要な実証実験や技術開発を行う。

不動産市場の環境整備では、不動産投資を推進し、良好なストックの形成に臨む。そのための、不動産証券化手法を活用した地域振興のためのネットワーク形成促進に9000万円を新規に要求する。

空き家・空き店舗などの遊休不動産再生促進に向けて、不動産特定共同事業法が改正され、小規模事業が創設された。そのための地域プラットフォーム作りを促進する事業だ。

また環境性、快適性に優れた不動産への投資促進に向けた環境整備に新規として6000万円を要求。環境性の向上や働き方改革への対応が的確に不動産価格に反映される仕組みを構築し、国内外からの投資家の要求に応える市場整備を促進する。

諸外国の先進事例を調査し、不動産鑑定評価に盛り込む統一的な手法の構築を目指す。ガイドラインを作成し、企業に対し普及・啓発する。

スマートシティ推奨へ

その他の新規予算要求としては、スマートシティ(今週のことば)の実証調査に6000万円を望む。AI(人工知能)やIoTなどの先進的技術をまちづくりに取り入れたスマートシティを推奨する。民間や大学からの幅広い提案を基に実証実験を実施。整備の必要な施設については社会資本整備総合交付金などによって支援するなど、都市機能の高度化やインフラ整備などを通じて都市活動の生産性向上を図り、都市の国際競争力強化を実現する。

また火災に強いまちづくりに関する調査に3000万円を要求する。16年12月に新潟県の糸魚川市で発生した大規模な延焼被害を踏まえ、都市の火災に対する強靭性を向上させる。都市防災推進事業の水路整備や都市再生区画整理事業の小規模土地区画整理事業に対する支援を行う。

敷地にも減税拡充を要望 空き家買い取りの再販事業で

税制改正要望については最も注目されるのが、買取再販事業者の既存住宅取得に関する特例措置で拡充が求められたことだ。

 取得した住宅を一定の質の向上のために改修工事を行った場合に、現在では建物に関してのみ、不動産取得税の軽減が認められているが、これを敷地についても減額を求めるもの。空き家など中古住宅を買い取ってリフォームした物件を販売する「買取再販」事業を活性化させるのが狙い。同事業はノウハウを持つ宅建業者が、効率的かつ効果的に既存住宅ストックの質の向上を図るものであり、既存住宅の質に関して消費者の不安感を払拭するもの。こうした観点から同省では、同事業を既存住宅流通・リフォーム市場拡大の起爆剤として期待している。

これと同時に登録免許税の特例措置についても2年間の延長を要望した。

固定資産税減税の延長要望については新築住宅について2年間延長を要望した。戸建ては3年間、マンションは5年間について2分の1の減額となるもの。住宅ストック性能向上のための住宅リフォームを施した場合と認定長期優良住宅の普及促進を目的とした特例措置についても2年間延長を要望した。

「都市スポンジ化」対策 特例措置の創設を要求

低未利用土地が生じる「都市のスポンジ化」対策で、特例措置の創設を求める。地域の低未利用土地を利用した施設整備を促進するため、地方公共団体に代わり、全員合意の地権者が維持・管理を行う協定制度を創設。この地域利便確保協定(仮称)に基づき公共施設の固定資産税を課税標準の2分の1に軽減する。

また市町村が低未利用土地について関係地権者の合意を得て利用計画を策定し、利用権を設定する。こうした低未利用土地利用権設定等促進計画(仮称)を促進する特例措置として、同計画に基づく土地・建物の取得について、登録免許税と不動産取得税を軽減。登録免許税では地上権設定登記を1%から0.5%に、所有権移転登記を2%から1%に軽減。不動産取得税では、課税標準の5分の1を控除。

低未利用土地の仲介機能を果たすべく都市再生推進法人に取得義務を追加。これにより同法人に低未利用土地を譲渡した場合の特例措置を要望。所得税を15%から10%、個人住民税を5%から4%、法人の場合は重課制度(長期5%、短期10%)が適用除外。

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