安心住宅みらいえ

販売前検査で差別化 中古住宅 瑕疵保険にも対応 既存住宅保証Cがサービス開始

2011.12.20 住宅新報 2面

 

登録住宅性能評価機関の確認サービスと神奈川建築確認検査機関が共同運営する既存住宅保証センター(東京都新宿区)は、良質中古住宅を販売時に差別化するサービス(中古住宅みらいえ)を本格化させる。個人間で取引される戸建て住宅を対象に、仲介業者が売主から依頼を受けた段階でインスペクション(建物検査)を実施。基準を満たすものは、良質住宅適合マークを付与する。適合住宅は、引き渡し後瑕疵が発覚した場合に、補修費用を補償する瑕疵(かし)保険への加入が可能。売主は検査済み良質住宅として販売促進できるほか、瑕疵保険で買主の安心、安全も担保する。現在、検査や保証を取り次ぐ仲介業者を募集している。

中古住宅みらいえは、国土交通大臣指定の保険法人、ハウスジーメンが提供する、販売前インスペクションに対応した既存住宅売買瑕疵保険商品を活用する。

同サービスは、仲介業者が売主から売却依頼を受けた段階で申し込む。これを受け、性能評価機関が販売前に、インスペクションを実施。構造や雨漏りの有無、給排水設備などを検査する。検査に合格したものは、良質住宅適合マークを付与。マーク付き住宅は、契約に至った段階で、最大1000万円まで5年間、不具合を保証する瑕疵保険に加入できる。

サービスにかかる料金は延べ床面積125平米未満の場合、検査料が4万6000円、保証料は8万4000円。費用負担は仲介業者のほか、検査料は売主、保証料は買主などを想定している。

中古住宅みらいえの最大の特徴は、販売前にインスペクションを行うことだ。これまでの瑕疵保険適合検査は、買主が購入意向を固めた段階で行うのが一般的。これが販売前になることで、流通市場で良質住宅としての差別化を図ることが可能になる。既存住宅保証センターの加藤康浩センター長は、「仲介業者や売主にとって、売却しやすくなるのではないか」と話す。

販売段階で、情報の非対称性が一定程度解消しているのも大きい。保険商品を開発したハウスジーメンの大門敏男取締役は、「購入検討の段階で、耐震性をはじめとする住宅の情報が把握できる」として、買主メリットにもつながると見る。

既存住宅保証センターでは現在、保証や検査を取り次ぐ仲介業者を募集。登録は無料だ。同センターのWebサイト(http://c-miraie.com)では、登録事業者や事前インスペクションを受けた売り物件情報を公開する。

また、既存住宅保証センターは今後、同様のサービスを中古マンションにも拡大したい考え。来春メドの対応開始を目指している。

現行の瑕疵保険商品では、マンションの戸単位で加入する場合も、共用部分を見るため1棟検査が必要。検査料が過大になる。現在、この部分の課題解決を急いでいる。

政府・新成長戦略では20年までの中古・リフォーム市場倍増を目標に掲げている。国土交通省はその達成に向け、消費者の安心・安全の確保を通じた活性化を重要視。その手段の1つとして、瑕疵保険への期待がある。

このため国交省は、販売前インスペクションへの対応をはじめとする瑕疵保険の使い勝手向上を進めたい考え。「市場ニーズに合った保険商品をどんどん認可、普及させていきたい」(住宅瑕疵担保対策室)と話している。

費用負担もリスク回避に 横浜市のリスト サービスを積極的に活用

「瑕疵保険への取り組みは自然な流れ。仲介業の立場とはいえ安心、安全が担保できないと自信を持って取引できない」

横浜・湘南エリアを中心に展開する不動産業者のリスト(神奈川県横浜市)。統括部の早坂貴志課長は瑕疵保険対応の背景をそう話す。同社が、既存住宅保証センターによる事前インスペクションや瑕疵保険加入サービスへの対応を本格化させたのは11月だ。専任媒介・専属専任媒介契約の売却依頼を受けた、新耐震以降の戸建て住宅を対象に実施。インスペクションや保険にかかる費用、約20万円は同社が仲介手数料の中から負担している。

個人間で取引された中古住宅では、瑕疵が見つかった場合、補修費用負担を巡ってトラブルになるケースがある。売主、買主間の問題ではあるが、不動産のプロとして介入している以上、クレームにもつながりかねない。検査、保険料の約20万円は新たな負担になるが、瑕疵保険はそのリスクを回避することができる。もちろん、事業者として差別化する狙いもあるという。

販売前のインスペクションは大きな魅力だという。物件の状態を把握した上での販売は売主にとっても安心につながる。買主が概ね購入意向を決めた段階で検査を行い、不具合が見つかって契約がとん挫するといったリスクもなくなるという。

サービスを本格化して1カ月超。検査は15件。売買契約は3件行った。

「売主にはメリットしかない。すごく喜ばれている。買主も契約段階で強い。安心していただいている」(早坂課長)

今後は、マンションにも同様のサービスを導入したい考え。安価で済む共用部分の検査方法の確立などを期待している。

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